私はコレが最強馬、グラスワンダー

 

あなたにとっての最強馬はどの馬ですか?

 

キタサンブラック?オルフェーブル?

 

はたまたディープインパクト?ナリタブライアン?

 

これはあなたと私で違うのは当然で、人それぞれ思い入れのある馬は違って当然です。

 

では私の競馬人生においての最強馬と問われれば……

 

ディープインパクトでもナリタブライアンでもないと答えるでしょう。

 

今から20年ほど前、グラスワンダーという栗毛の怪物がおりました。

 

グラスワンダーはデビューから危なげなく連勝したのち、京成杯3歳ステークスに出走します。(年齢は全て旧表記)

 

ここにはクリールサイクロン、タケイチケントウらの重賞勝ち馬を相手にムチをふるう事なく6馬身差の圧勝。

 

この頃からグラスワンダーは「栗毛の怪物」と称されるように。

 

次走3歳チャンピオンを決める朝日杯3歳ステークスでは、初めてムチを使うと渋った馬場にもかかわらず、圧巻のレコード勝ちと他馬を圧倒するのです。

 

競馬ファン全てに衝撃を与えた強い強い栗毛の怪物が、翌4歳ではどんなパフォーマンスを見せるのか当時の私もワクワクしたもの。

 

グラスワンダーはアメリカ生まれの外国産馬。

 

当時のルールで、外国産馬はダービーなどのクラシック競争と天皇賞には出走できなかったのです。

 

ですのでグラスワンダーはNHKマイルカップを目標にしていたのですが、骨折が発覚して春シーズンを棒に振ってしまいます。

 

秋に復帰するのですが、あれほど強かった栗毛の怪物が毎日王冠、アルゼンチン共和国杯とよもやの惨敗。

 

次走有馬記念に出走するのですが、ここにはこの年の菊花賞をぶっちぎったセイウンスカイ、天皇賞(春)を勝ったメジロブライト、女傑エアグルーヴらが名を揃え豪華メンバーとなっておりました。

 

グラスワンダーは4番人気であったものの、復帰後2走とも見せ場も作れず惨敗だったため単勝オッズは15倍前後で、「グラスワンダーは単なる早熟馬」という風潮もあったのは確か。

 

しかし、栗毛の怪物は黙ってはおりません。

 

3コーナーから抜群の手ごたえで先団に取り付くと、最後の直線ではあっという間に先頭にたち、最後追い込んできたメジロブライトも半馬身届かず、見事グラスワンダーはグランプリホースとなるのです。

 

当時的場騎手は仏頂面で、淡々と大仕事をやってのける必殺仕事人という感じ。

 

ライスシャワーの時もそうだったですけど。

 

翌5歳になると、京王杯スプリングカップを勝つには勝ったけど、なんか本来の行きっぷりではない感じ。

 

本来の調子ではないのかなと心配していたら、その予感は次の安田記念で見事に当たります。

 

単勝1.3倍の圧倒的人気だったにもかかわらず、伏兵エアジハードの後塵を拝しまさかの2着。

 

本来のグラスワンダーには程遠い内容でした。

 

そんなグラスワンダーは、次走宝塚記念に出走します。

 

前年のダービー馬、スペシャルウィークとの一騎打ちの様相。

 

ただスペシャルウィークは5歳になってから無傷の3連勝中。

 

前走は念願の天皇賞〈春〉を危なげなく勝利し、見るからに今が一番脂が乗っている時期。

 

人気はスペシャルウィークが断然の1番人気、グラスは2番人気。

 

ここ最近の調子からしてもそれは当然のごとく、世論もスペシャルウィークのグランプリ制覇を後押ししている感じ。

 

ところがグラスワンダーは、スペシャルウィークを完膚なきまで叩きのめすのです。

 

私の中での最強馬グラスワンダーのベストレース。

 

1999年宝塚記念。

 

3コーナー過ぎに早くもスペシャルが先頭に躍り出ると、スパートし後続を離しにかかる。

 

でもそれに余裕でついていったのが栗毛の怪物。

 

そして最後の直線。

 

おなじみ杉本清さん。

 

「オッとグラスワンダー交わした、スペシャルウィーク負けるのかぁ、的場だ的場だやっぱり怖かった的場だ、グラスワンダー勝ったぁ!」

 

「やっぱり強いのは強い!強いのは強かったが勝ったのはグラスワンダーの方だぁ」

 

何ともスペシャル推しの杉本さんの無念さがあふれ出ていた実況。

 

それもそのはず、あの無敵のスペシャルを、並ぶ間もなく交わしたのがグラスワンダーでしたから。

 

一騎打ちだったらともかく、スペシャルとしては力の差を見せつけられたレース。

 

グラスワンダーとしては胸のすくような圧勝劇だったといえるでしょう。

 

そんな2頭は、同じ年の冬のグランプリレースでも顔を合わす事になります。

 

1999年有馬記念。

 

臨戦過程ですが、グラスワンダーの方は毎日王冠を何とか勝ったけど、その後故障し目標のジャパンカップには出られず、またしても不安の残る仕上がり。

 

対するスペシャルウィークの方は天皇賞〈秋〉、そしてグラスワンダー不在のジャパンカップを危なげなく勝ち、勢いに乗って春の雪辱を果たしに中山へと乗り込みます。

 

またしても臨戦過程が対照的な2頭。

 

勢いならスペシャル、底力でグラス、そんな様相。

 

人気はグラスが単勝2.8倍、スペシャルが3.0倍でほぼ横並び。

 

そして迎えたレース。

 

今回は宝塚とは逆で、グラスの方が前で、スペシャルは終始最後方。

 

スペシャルはじっくり脚をためている感じ。

 

そして3~4コーナーにかけて、グラスが抜群の手応えで上がっていくのを見るように、スペシャルもためていた脚で満を持して上がっていく。

 

そして最後の直線。

 

ツルマルツヨシが粘り込みを図る所に、3歳馬テイエムオペラオーが差を詰めるところを、坂を上がって最後の最後、最強の2頭が襲い掛かる!

 

そしてグラスとスペシャル、ほぼ同時にゴール!

 

何ともしびれるレースとはこの事。

 

本当にどっちが勝ったか分かりません。

 

脚色では完全にスペシャルだったので、武豊騎手は勝利を確信し、ウイニングランをしておりました。

 

しかし長い写真判定の末に勝ったのは、何とグラスワンダー!

 

場内はどよめきに包まれ、何より的場騎手が一番ビックリしてたような。

 

ここまでの接戦であれば、もうどっちが勝っても関係ないと思わすような、名馬どうしの壮絶なたたき合い。

 

宝塚記念はグラスワンダーにとってのベストレースでしたが、この有馬記念は、グラスにとっても、スペシャルウィークにとってもベストレースと言えるのでは?

 

いや、競馬史上において、名勝負と語り継がれるレースと言っても、全く過言ではありません。

 

負けたのにウイニングランまでした武豊騎手にとっては思い出したくないレースかも知れませんが……

 

そんなこんなで見事グランプリレース3連覇を果たしたグラスワンダーは、翌5歳まで現役を続けますが故障やケガもあり引退。

 

種牡馬になってもスクリーンヒーローやアーネストリーなどの個性的な馬をたくさん輩出し成功。

 

24歳になった今でも元気に種牡馬生活をしているそうです。

 

グラスワンダーは常に脚元の不安が付きまとっておりました。

 

私の中での最強馬でありながら、カンタンにコロッと負ける時もある。

 

でも宝塚記念のように恐ろしく強い時もある。

 

そんな栗毛の怪物は、私の中でぶっちぎりの名馬です。

 

今回の記事は以上です。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

投稿者プロフィール

高橋広治
高橋広治
データを駆使した戦略競馬の賢才
人と違う視点や切り口で競馬を分析することに長けている頭脳派。データ分析ソフト『TARGET』を使いこなして、周りがアッと驚く馬券術を生み出す。そのレベルは折り紙付きだ。

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